CentOS7で構築 Open vSwitch オープンブイスイッチ [1. インストール]
(2019.04.10更新)
LinuxでOpen vSwitchを構築する場合、コミュニティの差なのかUbuntuが一番事例が多いように思います。それではCentOSでは構築できないのかというと、勿論そのようなことはなくインストールできます。 しかし、CentOS6の事例はネットでも見かけますが、最新バージョン(CentOS7)はまだ少ないようですのでこちらで紹介しまします。前提としてLinuxの知識が中級レベル以上の人を対象にしています。
CentOS7のインストール
1.CentOSの公式サイトよりイメージをダウンロードして、インストール。
後々GUI版のWiresharkをインストールすることやコンテナ(LXC)をこのOS上で構築すると便利ですので、フルバージョンでインストールしてください。また、VMwareやVirtualBoXなどの仮想環境上にインストールするとバックアップや複製が容易なためおススメです。
2.Firewalldの停止
インストール後はCentOS7からiptablesの代わりとなる、firewalldを停止します。予期せず必要な通信を遮断することを防ぐためです。
# systemctl status firewalld # systemctl stop firewalld # systemctl status firewalld # systemctl disable firewalld
3. Selinuxの停止
こちらも予期せず必要な通信を遮断しないよう、停止しておきます。
/etc/sysconfig/selinux のファイルを開き、以下の箇所を修正します。
SELINUX=enforcing ↓ SELINUX=disabled
4. net-tool パッケージのインストール
CentOS7ではこれまで慣れ親しんだifconfig,netstatなどのコマンドがインストールされていない場合があります。代わりにipコマンドで代用できますが、これらのコマンドを使用したい場合はyumでインストールしてください。
# yum -y install net-tools
以上でCentOS7のインストールと前準備は終了です。いよいよOpen vSwitchを導入します。
Open vSwitchのインストール
1.Open vSwitchのインストールに必要なリポジトリのインストール
まず、第一の難関です。なぜならば、このインストールのために必要なリポジトリは時と共に無効になったり、バージョンが古くなったりして使えないものになるからです。
2016年4月現在の情報です。実際にインストールする際は有効なリポジトリを入手してください。
<Open vSwitch 2.3.1>
http://repos.fedorapeople.org/openstack/openstack-kilo/rdo-release-kilo-1.noarch.rpm
<Open vSwitch 2.4.0>
https://rdoproject.org/repos/rdo-release.rpm
2019年4月現在では上記リポジトリによりOpen vSwitch 2.10.1がインストール対象となります。
ダウンロードした.rpmファイルを任意のディレクトに配置して rpmコマンドでインストールするか、以下のようにURLを指定してインストールしてみてください。
# rpm -Uvh https://rdoproject.org/repos/rdo-release.rpm
エラー無くインストールできれば完了です。
2. Open vSwitch インストール
yumコマンドでインストールできます。
# yum install openvswitch
無事にインストールが完了した場合、/var/log/openvswitch配下にファイルが展開されています。
3. Open vSwitchバージョンの確認
# ovs-vsctl -V
4. Open vSwitchの起動
# systemctl start openvswitch # systemctl status openvswitch
5. Open vSwitchをサービスへ追加
# systemctl enable openvswitch.service
以上でOpen vSwitchのインストールは完了です。
次回はOpen vSwitchを使ったブリッジの構築など、具体的な使用方法を紹介しようと思います。
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