CentOS7で構築 Open vSwitch オープンブイスイッチ[2. 仮想スイッチ設定手順]
CentOS7でOpen vSwitchを構築する第2回講座となります。前回はOpen vSwitchのインストールまででしたが、今回は実際にOpen vSwitchを使用して仮想スイッチポートを作成し、仮想マシンに接続してみます。前回の記事”CentOS7で構築 Open vSwitch オープンブイスイッチ [1. インストール]”をまだ未読の方はそちらを先にご覧ください。前提として今回もLinuxの知識が中級レベル以上の人を対象にしています。
1. 現状(前回のインストールまで)を理解する。
前回の内容で仮想LinuxOS(CentOS7)にオープンブイスイッチOpen vSwitchをインストールするところまでは完了していますね。Virtual Boxなどを利用して例として以下のような環境を作ったと仮定します。
図の通り、仮想Linuxマシン(サーバー名:ovsrvr)にただOpen vSwitchがインストールされているだけです。一般的なネットワーク設定も完了しており、インターフェース”enp2s0″を経由して外部とのやりとりが可能です。(ここでのブリッジはLinuxが提供するブリッジ接続であり、OpenvSwitchの機能はまだ使用していません)。また、この時点でこの仮想Linuxマシンに準備されているもう一つのインターフェース”enp3s0″はまだ使用されていません。
2. 今後の大まかなセットアップ手順
下記の完成予想図を見ながら説明していきます。 実現するためには大きく2つの設定をしなければなりません。仮想スイッチの作成とコンテナノードの作成です。
2-1. 仮想スイッチの作成
1つはOpen vSwitchを利用して、仮想のスイッチ(ブリッジ)を作成します。上の図ではブリッジ(OVSブリッジ)に二つの仮想ポートが追加されており、一つはインターフェース”enp3s0″が割り当てられて外部のネットワークへ、もう一方は内部の仮想サーバーへ接続するために準備されています。
2-2. Linuxコンテナを利用した子仮想サーバの作成
上図にもある通り、Linuxコンテナを利用して子ノードとなる”node1″を作成します。仮想的にですがこのノードのネットワークケーブルが、ポート”port1″に挿入されるイメージです。また、子ノードを作成する仮想環境は別にLinuxコンテナ技術を使用する必要はありません。今回は親ノードにあたる”ovsrvr”がLinuxであったためLinuxが提供する仮想化技術の一つLinuxコンテナを使用しました。他に使用できる仮想化技術としてはKVMがありますが、コンテナに比べ、どうしても重くなるといった欠点があります。
以上で今後の構築の流れについての説明は終了です。
次回からは上記の”2-1. 仮想スイッチの作成“と”2-2. Linuxコンテナを利用した子仮想サーバの作成“について詳しく説明していきます。
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