Open vSwitch オープンブイスイッチ [導入パターン紹介]
Open vSwitch(以下OVS)はオープンソースソフトウェアの仮想スイッチです。Openflowプロトコルに準拠しており、Openflowスイッチとして動作します。また、多くのベンダーがOpen vSwitchを内部で利用してエンタープライズ用のスイッチ製品を提供していることでも知られています。
Openflowはそのネットワークトポロジを迅速に変更することを可能にするため、データセンターを運用する上でOpenstackなどと組み合わせて使用される例も出てきました。クラウドコールセンターシステムの基盤技術として今後ますます必要不可欠な技術となるでしょう。実際
Open vSwitchは導入の容易さから、Openflowを開発/テストする環境を構築する際によく利用されます。以下では一般的なテスト環境での導入パターンを紹介します。
1.基本はVM環境に導入する
勿論物理マシンにも導入できますが、開発/テスト用途で環境を構築する場合、その運用の容易さからVirtualBox, VMwareといったVM(仮想環境)に導入することが多いようです。
2.仮想親マシンにOVSを導入、仮想子マシンをOVSの仮想スイッチポートに繋ぐ
ここが導入する上で第一の関門です。まず仮想ノードにLinuxをインストールして、このOS上にOVSをインストールします。ではこのOVSが提供する仮想スイッチポートへつなぐ(ブリッジ接続する)ノードはどう作成すればよいのでしょうか。
もしVirtualBoxなどが提供する仮想環境上にOVSノードと並列に他ノードを作成すると、この他ノードは簡単にOVSへ接続できません。答えとしてはこのOVSノードが親として新しい仮想環境を提供して、その中で子ノードを作成する必要があります。以下の図をご参照ください。
<失敗例:Open vSwitchのポートへ接続できない>
<成功例:Open vSwitchの仮想ポートへ接続可能>
以下のように仮想親ノード1が新たな仮想環境Bを提供して、その中で仮想子ノードを作成します。この仮想子ノードはOpenv Switchの提供する仮想ポートへ接続することが可能になります。通常この仮想環境BはLinuxの提供する仮想化技術KVMやコンテナ技術LXCやDockerなどを使用して実現することが多いようです。
次回は具体的な導入方法について紹介しようと思います。